工事進行基準の会計処理方法について

工事進行基準の会計処理方法について工事進行基準は、請け負った仕事の進み具合に合わせて段階的に収益を会計処理していく方法です。

商品・サービスと対価の提供がほぼ同時に行われる小売業やサービス業などでは、売上の計上時期に迷うことはありません。買い掛けや売り掛けが生じた場合、複式簿記の発生主義では、商品・サービスに対する契約や提供があった時点で売掛金・買掛金を計上します。

そして、対価を受理した時点で未収入金・未払金の処理をします。ところが、仕事によっては完了までの期間が長期で対価も大きいため、1期1年間の会計では処理が難しいケースも出てしまいます。これに対処しようとした会計の考え方のひとつが、工事進行基準です。

工事進行基準を採用した会計では、工事の進捗度に応じて総受領額(見積額)を分割した金額を計上します。

未収入金については、分割した金額と前金や中間金などを総受領額から差し引いた額を計上します。工事完成基準を採用した会計では、竣工によって引き渡しを完了した期日で総受領額を(未収入金の処理とともに)計上します。期中の未収入金の処理は総受領額から前金や中間金を差し引いた額になります。

本来は、契約の発生と対価の受領という実現によってのみ認められるのが、処理の厳格化を求める制度会計においては一般的です。そのなかで、見積もり段階での計上を許可する工事進行基準は異例とも言えます。

これは、建築、土木、造船、機械装置などの製造においては、請負契約における収益の受領時期や金額があらかじめ保証されているという業界の慣例によります。

つまり、ほぼ見積もりどおりに対価が引き渡される可能性が高い業界・業態では、工事の完成(引き渡し)まで対価の受領時期を待たなくてもいいという考え方です。よって、受注製作であるIT業界におけるシステム構築に関する契約にも適用されたわけです。

工事進行基準の適用要件について

工事進行基準では、適用に成果の確実性が求められます。成果とは請け負った仕事の結果と対価を指します。内容については次のとおりです。

  • 工事収益総額
  • 工事原価総額
  • 決算日の工事進捗度

この3つの要素について客観的に見積もることができることが、工事進行基準適用の要件となります。工事進行基準を適用した場合の仕事への影響工事完成基準では、契約のすべてが完成し、引き渡す時点で損益計上するため、内容が確実で処理も簡便です。

これに対して工事進行基準では、次のようなメリットをあげることができます。

  • 業績の管理を正確に行うことができる。
  • 原価管理の厳格化が期待できる。
  • コスト意識が高まる。
  • 見積能力を向上させ競争力を高める。

工事進行基準では進捗やコストの見積もりへの信憑性が問われるので、どんぶり勘定が許されません。これによって管理の能力と意識が高まり、会社財務の健全化にも貢献します。

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